証券決済革命

日本の証券決済制度改革は2000年頃に本格化した。15年の歳月を経てDVPは実現し、STPは幅広く普及した。そして、今まさにその最終ステージに差し掛かり「証券決済革命」の時代を迎えている。 日本の証券決済制度改革の経緯において、以下の4点は重要なマイルストーンであった。 RTGSと照合システムの構築、STPの普及(2001年) 証券保管振替機構の拡充と株式会社化(2002年) CCPの設立とDVP決済の進展(2002-3年、2007年) 株券の電子化(2009年) 現在の日本における「証券決済革命」の残された課題は、以下の5点に集約される。 国債、株式等の決済期間短縮化への取り組み 清算機関(CCP)の機能拡充、利用拡大、連携・統合への取り組み 証券決済機関(CSD)の機能拡充 市場参加者におけるSTPの加速 クロスボーダー証券決済の円滑化 証券決済システム高度化の経緯   セレントは、こうした日本の証券決済革命の動向を基軸に、金融業界のレガシー&エコシステムマイグレーション、イノベーション、そしてエマージングテクノロジーの可能性をレポートしている。 本証券決済革命シリーズにご期待下さい。 証券決済のパラダイムシフトへ:日本市場の現状と展望 http://celent.com/ja/reports/35639 日本株式決済T+2:証券決済革命シリーズ http://celent.com/ja/reports/35596 証券決済革命:日本国債決済T+1と新レポ市場の胎動 http://celent.com/ja/reports/35427    Continue reading...

資金決済革命

決済を取り巻く環境は劇的に変化しつつあります。消費者がキャッシュに代わるより便利なものを求めていることは明らかですが、金融機関はこうしたニーズにあまり積極的に答えようとしてこなかったように思われます。一方、この分野は、金融サービスプロバイダにとっては、ブルーオーシャンのようにチャンスが広がっているといえるでしょう。先駆者として新たな決済プロジェクトを投入できる新市場の成長が期待できるからです。   既存の決済サービス市場は競争が激化しており、多くの決済オプションが溢れかえったレッドオーシャンです。市場参入を目指すプレーヤーが既存の市場で成功を収めようとするなら、既存の決済手段に取って代われる価値提案を創出する必要があります。 企業活動や消費者の生活により密着する方法を開発しなければなりません。そうなると、金融サービスをめぐる競争のカギは金融業界の外にあるのかもしれません。YouTubeやリッツ・カールトンのような顧客認知、Google やAmazonのような顧客行動予知などがその例です。   未来の個人向けの決済サービスは、デジタルネイティブ世代の日常生活における新たな情報と価値移動の基盤として、既存の電子マネーを凌駕する破壊力を持つでしょう。未来の 法人向けの決済サービスは、決済指図と契約を電子化、自動化することで、企業活動の情報と価値移動の源泉を握り、既存のサプライチェーンを革新することが期待されます。 セレントはここに、破壊的なイノベーションと「資金決済革命」の可能性を見出します。Continue reading...

Uncontested market space

The payments environment is undergoing dramatic change, driven by the changing behavior of payment services users. While consumers have clearly expressed a desire for something more convenient than cash, the supply side has been seemingly unwilling to meet this demand. Financial institutions have failed to provide handier and more convenient alternatives to cash. Service providers […]Continue reading...

THE FUTURE OF ROBO-ADVISOR SERVICES IN JAPAN

Technology and New Business Frontiers Megabanks, startups, and dedicated online brokers are all jockeying to leverage their strengths in a way that accords them the most advantageous position possible. The latest iteration in the ongoing battle to be first, to move early, and to outdo the competition is unfolding around robo-advisor services and technology with […]Continue reading...

END DESTINATION OF THE BOOM

Robo-Advisor Services: The Road Ahead The fundamental essence of financial system services will remain, but with innovation, the inconvenient and irrational elements of the industry will be eliminated, falling by the wayside. The first touchstone for this will likely be the battle among robo-advisor services. With Japan’s highly integrated industry, mutual funds have from the […]Continue reading...

JAPAN’S WEALTH MANAGEMENT MARKET

Japan’s wealth management market differs significantly from the global market in a number of ways. Individual financial assets are managed with an emphasis on security and primarily allocated toward deposits, while potentially highly profitable securities — in particular, equity — are not typically preferred. The asset management emphasis toward savings deposits has persisted through the […]Continue reading...

GLOBAL TRENDS IN WEALTH MANAGEMENT

The year 2016 proved a watershed for Fintech. It saw Fintech move from discussion and concept to implementation in the real world. Below are four key global trends in wealth management, the central theme of this post. Fragmentation of retail services: There has been increasing diversification among purveyors of asset management services including major securities […]Continue reading...

TradeTech Asia 2016

TradeTech Asia is the conference designed by the buy-side for the buy-side, offering dedicated content to address our biggest equities trading and technology pain points. Every year with the most influential buy-side Heads of Equities Trading and Heads of Trading Technology all under one roof at one time, this is our opportunity to benchmark our business […]Continue reading...

WHAT OUTWEIGHS THE CONVENIENCE OF CASH

The situation surrounding financial and payment services has undergone dramatic change. In any era as dynamic as ours, a comprehensive conceptual framework that can serve as a guide pointing toward a better future is essential. Toward this end, Celent uses its payments taxonomy and payments value chain frameworks as lenses to examine evolution in the […]Continue reading...

「現金」を超える利便性を求めて

金融と決済サービスを巡る情勢は一変した。いつの時代においても、こうした混沌とした時代における羅針盤の構想には、網羅的なフレームワークが不可欠である。セレントは独自の「ペイメントのタクソノミー(分類)」「ペイメントバリューチェーン」と呼ぶフレームワークを用いて考察する[1]が、決済のイノベーションは、決済サービス利用者の行動変化に起因し、その価値連鎖に存在すると考える。この領域で、新時代の決済フロンティアを開拓し、ブルーオーシャンを航海すべきだ。 「日銀ネット」「全銀システム」に代表される銀行間決済インフラ、「現金」流通の要であるATMや、「現金代替手段」であるクレジットカードのネットワーク網は、日本社会のレガシーシステムであり、その領域は既にレッドオーシャンである。構想すべきは、それらが実現していない「利便性」である。デジタル時代の消費者は、「現金」以上の利便性を望んでいないのか?いや、サービス供給者が、その需要に気付いていないだけだ。事実、ATMカードの発行枚数(3億枚)に対して、オンラインバンキングの契約口座数(6千万件)は2割に満たず、金融機関は「現金」以上の利便性を提供していない。[2] また、隆盛する電子マネーの担い手は、今のところ、伝統的な金融機関ではない。[3] セレントは、「オープンイノベーションプラットフォーム」として、プラットフォームのレイヤ(新たな枠組みでのルールの形成)、イノベーションのレイヤ(新たな枠組み上の新たなサービスの創造)を実現する「構想システム」を提言したい。この「構想システム」には、APIエコノミー時代の「API提供者」としての役割も期待される。金融機関は、製造、小売、流通などの産業界とインフラを共有し、B2Bのみならず、B2C、つまり生活者の生活情報が、APIを通じて金融情報と融合し、いわば、テクノロジーが日常生活の中に、「金融サービス」を「溶かし込む」青写真を想定している。日常生活と企業の商流はこれまでシームレスでなかったが、これからはお金の流れをより身近にし、両者をより密接な関係にしようとしている。 金融の未来図を描くならば、金融が特別で独占的なサービスでなくなり、企業活動や消費生活と融合している図になるだろう。フィンテックの時代、金融サービス利用者の期待は高まり続けている。サービスを競うべき相手は、金融業界の外、ユーチューブやリッツ・カールトンの顧客認知、グーグルやアマゾンの顧客行動予知や優先顧客対応、全てのSNSが展望するサービスの可視化とシンプルなインタラクションかもしれない。その期待に応えることが、金融の未来図の羅針盤となる。 セレントは、「金融サービスの未来図」を構想するうえで、以下の3点が最優先の事柄として重視している。今後もこの重点ポイントでのインサイトを発信してゆく。 金融インフラを構築する技術の進展: ビットコイン、ブロックチェーン、分散型台帳技術の隆盛と、その先進的なユースケース 金融インフラの主流を巡るビジネスの攻防: レガシーな技術による金融インフラ(例えば、全銀システムのような各国のACH、SWIFTなど)と、新たに隆盛する、インターネットをフルに活用した情報と価値移動のインフラ(例えば、Gyft[4]とChain.comによる次世代デジタルギフト券サービスネットワーク、Ripple[5]による新たな国際銀行間決済サービスネットワークなど)の競合と共創の関係 決済サービスのブルーオーシャン: そうした新旧の金融インフラを駆使して提供される新サービスと、それが革新する新たなデジタルライフやサプライチェーン 個人向け:少額低頻度のP2P送金を極めて安価に提供するサービス 法人向け:商流、物流と金流を融合する次世代トランザクションバンキングサービス 個人向けの新決済サービスは、デジタルネイティブ世代の日常生活における新たな情報と価値移動の基盤として、既存の電子マネーを凌駕する破壊力を感じる。法人向けの新決済サービスは、決済指図と契約を電子化、自動化することで、企業活動の情報と価値移動の源泉を握り、既存のサプライチェーンを革新することが期待される。セレントはここに、破壊的なイノベーションと「資金決済革命」の可能性を見出す。 図: オープンイノベーションプラットフォーム [1] セレント: 日本の決済システムの動向 パート1: 金融市場インフラを巡るグローバルおよび日本の動向 [2] セレント: 日本の銀行業界におけるレガシー・モダナイゼーション パート2:銀行業界への提言 [3] ブルームバーグ: 野外ロックフェスのビールはスイカで購入-片手で楽々、現金不要に [4] Gyft, https://www.gyft.com/ [5] Ripple, https://ripple.com/ この分野は、以下のセレントレポートに詳しい: 日本の決済システムの動向パート3:全銀システム、次期システムの青写真 日本の金融業界におけるイノベーション:リテールペイメント市場における動向Continue reading...